[2020年3月号]「食の安全・農薬の危険性」

投稿「食の安全・農薬の危険性

   ~自分や自分の家族の食べ物に関心を持っていますか~

参考文献 「食べ物が劣化する日本」 著者 安田節子 発行 食べ物通信社

                         投稿者   下田謙介

取り返しのつかない自然界の異変

 ル・モンド紙によると2018年9月フランスでは多数の公的な人物が署名し「すべての化学農薬の禁止を要求する声明」を発表しました。それには「この15年間に鳥の1/3が消え、20年間でチョウの半分が消え、ミツバチなどポリネーター(送粉者)たちは数十億匹も死んでしまった。カエルもバッタも消えた。取り返しのつかないことへの痛みを感じる」と書かれています。

 日本は17年除草剤グリホサートの残留基準を大幅に緩和しました。例えば、小麦は5ppmから30ppmへと6倍と大幅に緩和されました。国内農業と食の安全を犠牲にして自動車を始めとする工業製品の輸出で稼ぐという戦後の経済政策の結果がこのありさまです。食料自給を取り戻さねば国民の食の安全も危ういのです。

神経毒性が強いネオニコ系農薬

 世界の食糧をまかなう100種の作物のうち70種類以上はハチが受粉を媒介しています。ところが北半球の4分の1のミツバチが消えてしまいました。その原因は殺虫剤ネオニコ系農薬ではないかと言われ、EU全域で使用禁止や規制が強まっています。米国でもネオニコ系農薬の新しい登録を認めない決定をしました。ネオニコ系農薬は1990年代から使われるようになった比較的新しい農薬です。水稲はじめ野菜、果樹などの農業用のみならずペットのノミ取り剤などさまざまな用途に殺虫剤として広く使用されています。ネオニコ系農薬の特徴は①浸透性②残効性③神経毒性にあります。浸透性があるため根葉茎果実に浸透して洗っても落ちません。

農薬が子どもの脳の発達に影響

 2012年文部科学省は全国の公立の小中学校児童約5万4千人を対象に調査を行い

6,5%(15人に一人)に発達障害の可能性があると発表しています。発達障害児の人数は04年には3万人とされ、15年には14万人に増加しています。発達障害児が急増するのと軌を一にして殺虫剤のネオニコ系の農薬が急増しています。日本で最も使用料が多い殺虫剤は有機リン系、次がネオニコ系です。農薬使用量のグラフと自閉症など発達障害の有病率のグラフはほぼ重なります。これまでヒトへの影響は1日摂取許容量以下であれば問題ないとされてきましたが、最近のいくつもの研究でごく微量を慢性的に体に取り組んでいく子どもの脳神経の発達に影響があることがわかってきています。

農薬(除草剤・殺虫剤)使用にもっと関心を

 私たちは、通常店舗で販売されている食材は、見栄えや価格で選択しがちですが、その栽培に、農薬(除草剤・殺虫剤)が使用され、農地や自宅で使用する除草剤(ラウンドアップなど)にも、発癌性物質が含まれ、微量でも長年摂取することにより、健康障害を引き起こすことが懸念されています。

 消費者としては、食料品の購入にあたっては、見栄えや価格だけではなく、産地表示や農薬使用の有無、使用基準順守などについて、もっと関心をもつことが、子どもたちの健康を守ることになるのではないでしょうか。

 また、見逃せないのは、庭の雑草に散布される除草剤です。今ホームセンターで人気の除草剤ラウンドアップは、説明書では、安全性がうたわれていますが、それでも、微量の発がん性物質が含まれていることには変わりはありません。その微量の発がん性物質が浸透堆積した土地を耕作して野菜栽培すれば、野菜に取り込むことになります。

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