[2020年5月号] とっておきの熊本・菊池の歴史アラカルト(1) 「歴史」の面白さを実感してください 

 堤 克彦(熊本郷土史譚研究所所長・文学博士)

筆 者 近 影 「歴史」を学び知るというのはとても楽しく面白いことです。歴史の嫌いな人はまずいないでしょう。私たちが生まれた時には、すでに祖先たちの生活の「歴史」が営まれた故郷がありました。もの心がついた私たちは、その故郷で老若男女の人々の中で育まれながら、それぞれ個性豊かな「人生」を形成してきました。 私はこれまで長い間「日本史」を教え、自らも本当の「歴史」を研究してきました。私は「歴史」を先人たちからの貴重なプレゼントと思っています。その中には是非伝え託したいという思いがぎっしり詰まっています。 このような先人たちの「歴史」を受け継ぐ一番身近なものとして「歴史」を大切にすることが、何よりも先人たちへの感謝の証しです。この「歴史」は、私たちの世代だけが独り占めするのではなく、そのすべてに、さらに私たちの経験してきた「歴史」を加えて、つぎの世代に確実に届ける責任があります。 私たちは生活地域という平面の上で、社会という空間を共有しています。それだけでも毎日の生活に支障を来たすことはありませんが、それに「歴史」を加えたら、私たちの淡泊な日々が心豊かな毎日に変わり、物を見る目も考え方もぐーっと幅が広がります。それを可能にするために、私たちは懸命に生きてきた先人たちの「歴史」を明らかにし、みんなで共有して理解し合うことが大切です。 先人たちの「歴史」は過去のものではなく、いまの私たちの生活に直接繋がっています。それも正しい「歴史」を学ぶことが重要です。もし先人たちの「歴史」の学び方がいい加減だったら、こんなに不幸なことはありませんし、何よりも先人に失礼です。先人たちの知恵を正しく「学び」「知る」こと、そして正しく「理解」「活用」することで、これから生きていく私たちにとって人生の大きな糧になります。 もう一つ大切なことがあります。それは先人たちが私たちに「古文書」(こもんじょ)として残し伝えたいメッセージです。ずーっと昔に発されながら、いまだ届いていないものもあります。「古文書」は決してきれいなものではありませんが、倉庫や蔵の奥深く、仏壇の引出しの中に大切に保存されているかもしれません。ぜひ早く見つけ出して、先人からの素晴らしいメッセージを明らかにしたいものです。 もし見つかったら、是非「キクロス」(菊池市立図書館)の方にご連絡ください。そしてどんなメッセージか、その内容について尋ねてください。今の菊池市の歴史をさらに豊かにするものかもしれません。 さて、次号からこの『みんなの図書館』の会報(隔月号)に私の調べた先人たちの「歴史」を発信していきます。タイトルの「アラカルト」は「一品料理」の意です。故郷にはこんなにすばらしく面白い「歴史」の一品料理がありました。楽しみながら実感し、ゆっくりご賞味ください。


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