人物紹介 田村直美 「がんサロン」に自宅開放 紹介者 井藤和俊
田村さんは、親分肌というか、女性だから女傑と言うべきか、とにかく人を引き付ける魅力ある人です。
満州生まれで、父をシベリア抑留で亡くし、母と二人で、郷里 砦村(現 菊池市七城町)に引き上げてきました。高校卒業後、保育士の資格を取得し、20歳で上京し、東京中野で保育士として働き、東京警視庁の同郷の警察官田村宏一さんと結婚し、子ども二人に恵まれました。
そのあと埼玉の所沢で、保育士として働きながら、子どもたちのお話し会や読み聞かせを続ける一方、環境問題に関心を抱き、EM(微生物)による環境浄化に取り組んでいました。
田村さんは、平成13年帰郷し、平成20年、熊大病院に勧められ、田村さん夫婦と元小学校校長の高浜さんと3人で田村さんの自宅でガンサロンを立ち上げました。治療によって回復した人たちが、月1回の集まりですが、午前中2時間があっと言う間です。
お茶菓子が並び、つまみながらのオシャベリと笑いが、そのまま治療になるのです。フクロウが巣をつくっている庭で、芋煮会を開いたり、座敷で茶話会を催すなど、サロンは保健師や支援者を交えた交流の場でもあります。
ご主人は残念ながら亡くなられましたが、田村さんは、高浜さんとともに、ガンサロンのお世話を続けています。(毎月5日午前10時開催)
田村さんの活躍はガンサロンに留まりません。七城小学校の生徒とともに、加茂川にEM団子を投げ入れて、水質浄化の活動に取り組んでいます。EMは液肥としても、肥沃な土壌を作り、健全な野菜を育てています。
田村さんは、町おこしグループの中間支援団体「養生詩塾」でも、商工会主催の「軽トラ朝市」にて、高齢者の野菜漬物販売を支援していました。
田村さんは、図書館友の会の創設メンバーの一人で、子どもの読み聞かせや古本販売交換会のお世話もしています。高齢化に伴い、健康面を留意して、活動領域は、縮小していますが、コロナ禍が収束すれば、引き続きガンサロンの再開をしたいと語っています。
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