[2020/1月号]投稿 図書司書業務「AIが代替」可能?
図書司書業務「AIが代替」可能?
衆参両院全会派提案の「学校司書配置増」国会決議案に、「維新の会」が反対し、決議案の臨時国会提出見送りとなりました。(令和元年12月19日)
維新の会が反対した理由は「人件費増に直結する『司書の配置促進』は『改革』の名に値しない。「国語力向上に資する合理的な学校図書館の機能強化」が必要だとし「生徒が望む書物を取り出すという業務は、必ずしも『人』が担うべきものではない」というものです。
一見もっともらしい理屈ですが、AIに対する過剰な期待があり、学校図書司書の役割に対する偏見があります。学校司書の役割は、本の貸出しすることだけではありません。
学校司書の役割は、学校の授業に合わせて、先生とともに、適切な教材を選び、生徒の関心興味を引き出し、自ら学ぶことを、生徒が身に付けることをサポートすることにあります。
AIは、膨大なデータをもとに瞬時に適切な解を選択することについては、たいへん優れています。しかし、特定の少人数の生徒に合わせたデータなど、AIに持ち合わせはありません。AIの強みは、ビッグデータにこそあるのです。
アメリカでは、図書司書は、大学助教授クラスの位置づけが為されています。それだけの能力を専門職として、大学院プログラムに組まれています。
図書司書を専門職としての評価をしていただきたい。非正規雇用という不安定な身分と処遇では、図書司書をより高度な専門職として育てることは難しいのではないでしょうか。
アメリカでは、より高い処遇を求めて、企業を移動するのは、専門職としての能力があるからです。大学や公的図書館が司書に高度な専門性を認めているのです。
先月映画上映された「ニューヨーク公共図書館」はそのことを教えています。
図書館を住民に愛される図書館に育てるには、図書司書の専門職としての能力の育成と処遇の改善が欠かせないのです。
投稿者 山崎賢人


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