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[2023年3月号] 人物紹介 写真家「吉岡功治氏」

人物紹介 写真家 吉岡功治氏

 坂本敏正

 

菊池渓谷に魅せられて、活躍の場を東京から故郷熊本に移されたが、もっと菊池渓谷に近いところにと、ついに菊池の住民になってしまわれた写真家吉岡功治氏。

「光の記憶・筑豊」「山界曼荼羅」「山頭火と歩く」「くまもと人と顔」等々数多くの写真集があり、毎年開催の当市のギャラリーでの個展を楽しみにしているフアンも多い。

今回は、その吉岡氏の人となり・写真観についてご紹介します。


 昭和25年10月15日、山鹿市平小城(現平山温泉)生まれ。統合後の鹿本高校第一期生。高校時代には、星座や化石に関心を寄せ、変光星の観測や化石の発掘研究等に没頭、御所浦島でアンモナイトの化石の発見した時のグループは総理大臣賞を得たそうです。将来は、その方向に進もうかとの思いもあったが、もともと関心のあった写真の道にと「東京総合写真専門学校」に進学。卒業後は、一時は都内の広告プロダクションにいたが、27歳で独立し、本格的に写真家としてスタートを切られた。

 吉岡氏には「写真家として、日本の中で歴史に関わりながら生きてきた」との強い自負心がある。「写真を極めるには、日本という国そして国民性を知らなくては・・・」と、筑豊の炭鉱地帯に入り、出羽三山では修験者としての厳しい荒行に挑み、三年間ものその姿を見てついに撮影を許されたという経緯があって、写真集として結実した。そのお陰で、普通は見られない修験者の姿を、私達はその写真集で見る事が出来ている。そして度々の四国巡礼も。そこに飛び込み、自らも体験実践しなければ体得できない精神世界を撮ることの厳しさを語られる時、思わず引き込まれた。

 撮影の心構えを問うと、「写真の神髄である光と影が見せてくれる被写体の瞬間は、一期一会の出合い。写真を撮るにあたっての心構えは、自然体で心を開いておくこと。自分のイメージに合わせて作為的に撮らないこと」と語られた。

 ライフワークとして臨まれている「菊池渓谷」について語ってもらった。

「先ず、水がきれいで水量が豊か。滝あり谷あり、流れが男性的で力強く変化に富んでいる。樹林、植物が自然のままで人の手が加えられていない。春夏秋冬と四季の変化の魅力も大きい」と「菊池渓谷」の魅力について熱く語られた。そして、青森の奥入瀬渓流との対照的な違いを語られた時、奥入瀬を歩きながら全く同じ感慨をもったことを思い出した。


 菊池市民になられて一年余。氏の率直な提言をお願いした。

「菊池はいいものを持っているのに、活かしきれていない。未来志向の展開も大事だと思う」と、思う所を率直に述べられた。

ところで、地域おこし・まちの活性化に芸術家を招いて文化村を形成、成功もしている事例は多い。宮崎県綾町・鹿児島県鹿屋市柳谷(やねだん)は、多くの芸術家・文化人の招聘に成功、文化の向上のみならず、産業の発展にも寄与していると聞いている。文教菊池の再興発展の為には、吉岡氏のような芸術家にどんどん移住してもらい、菊池の文化の促進力になっていただき、我々もまた複眼的視野からの提言を、積極的に取り入れていくことが必要ではないのかと、吉岡氏の多岐にわたる話を聞きながら改めて思った。

                                                        




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