[2025年06月号]編集後記
- 井藤和俊
- 6月1日
- 読了時間: 2分
更新日:6月11日
「戦後80年に思う」
NHKテレビ朝ドラの「あんぱん」と朝ドラ再放送「とと姉ちゃん」を見ていますが、両方とも戦前の日本が軍国主義化していく時代相の中で、個人が国の流れに翻弄されていく様子が描かれていますし、今後主人公らが正義と信じていたものが、悪だと逆転していく世の中に苦悩するドラマです。
ホームページ6月号にて「北御門二郎戦中日記」を取り上げましたが、彼は、あの時代に、徴兵拒否を貫き、官憲のまえでも、非戦思想を貫きました。加えて彼は、イタリア、
ドイツ・日本の枢軸国の敗戦を予測していました。彼の非戦思想は、キリスト教とトルストイの思想を受け継いだものですが、それを貫くことができたのは、ドイツ、イタリア、日本の枢軸国が、いずれ敗れるとの見通しを確信していたことも大きいと思います。
今世界は、何が正義か混沌としています。立場を変えれば正反対の答えが出て、互いに憎しみあい、殺し合う世の中になっています。
これを止めさせる道筋は、既に北御門二郎氏が、「戦中日記」で述べています。実行することの困難さもわかっています。漫画「あんぱんまん」でも、その答えが出されています。
「強者が弱者に譲ること」から始まるのです。中国春秋戦国時代には、「墨子」が「兼愛」を説いています。
これら先人の知恵を、私たちが現代風に生かす道を見出せないものでしょうか?
なお、当編集部は「戦後80年に思う」という投稿を募集しています。
皆さん ぜひ奮ってご応募ください。お待ちしています。
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