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[2025年2月号] 編集後記

libraryofallkikuchi

 一昨年から「歴史の転換」「文化の交代」を、痛切に感じる出来事が続いています。

一昨年のロシアのウクライナ侵攻をはじめ、昨年の東京都知事選挙、兵庫県知事選挙、そしてトランプ大統領返り咲き、巷であふれるSNSを利用した犯罪。

 他方既存のマスコミ(雑誌、新聞、テレビ等)はオールドメデイアとして、国民の支持を失いつつあるかのようです。そのあおりか出版関係も退場しつつあります。

 私たち高齢者アナログ世代は、正直、今のデジタル化の波についてゆけません。

AIの登場は、驚異的です。私たちだけではなく、子どもや孫たちの将来はどうなってゆくのか、皆目見当も尽きません。

 他方、このデジタル化を先導する企業や開発に関わる人々及びそこに資金を供給する人々は、超富裕層として、世界の富の何割かを保有し、経済のみならず、今や国内政治は言うまでもなく、国際政治までをも動かす勢力に育とうとしています。

戦争も平和も、彼らの思うままの時代になるのでしょうか?

 私の懸念が杞憂であることを願いますが、図書館に関わる者として、お伝えしたいことがあります。

 「歴史を学んで欲しい」ということです。エジプトや中国など5千年以上の世界の歴史は、為政者がどのように興亡を繰り返し、争いがあっても、民は多くの犠牲を払いつつも生き残ってきた歴史であること、そしてわずかずつでも、歴史を前に動かしてきたことを学んでほしいということです。

 その軌跡は、書物で知ることができます。エジプトも中国も、5千年以上前から、文字を刻み、私たちに歴史を遺してきました。図書館もまた、数千年の歴史を刻んでいます。

文学・芸術・歴史・科学問わず、学問総体を学んで欲しいと思います。

図書館は、そのために無料で学ぶことができるのです。(文責 井藤和俊)

 

追記 情報誌「みんなの図書館」1月号の 投稿「運命を拓く」中山天風著 は、著者名は「中村天風」の間違いでした。投稿者の斉藤 高さんにお詫び申し上げます。

 私事ですが、私井藤は、昨年12月初め農作業中のトラクター事故により骨折入院し、1月末退院しました。お見舞いいただいた方々に報告とお礼申しあげますとともに、情報誌「みんなの図書館」1月号の発行が遅れ、皆様の手に届けるのが遅くなったことをお詫び申し上げます。                       

 

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