[2020年10月号] 菊池の水利事業に驚き



「菊池の水利事業」に驚き   地名研究者  中原 英

 「菊池川流域の米作り」に引き続き、「菊池のかんがい用水群」が「世界かんがい施設遺産」に認定されました。毎年「米食味日本一」になっていますし、菊池の水利事業やコメ作りが、いかに優れたものであるか知らされると共に、菊池市民として誇りに思います。

 「世界かんがい施設遺産」に認定されたものは、加藤清正による「築地井手」(写真)や河原杢左エ門による「原井手」「宝永隧道」(今村まぶ)そして、平山八左衛門による「古川兵戸井手」の4本です。これ等の工事は加藤清正や江戸時代の庄屋さん達によって成し遂げられました。

 私がこれらの事業に感動するのは、庄屋さんたちの知恵と努力の跡が見て取れるからです。河原杢左エ門による「原井手」を見てみますと、あの水源の丘陵台地に遠くの大場堰から野越え山越えして水を引くことは、現代の機械力をもってしても至難の業であろうと思われます。低い所にある水源から高い所の台地に水を引くためには、かなり離れた上流から水を引く必要があります。そして山や土手を掘りぬくためには、かたい岩石地帯は避けなければなりません。原井手はかたい岩石の阿蘇‐1を避けて阿蘇‐2火砕流の岩石をくりぬいています。柔らかくて彫りやすい阿蘇‐2火砕流の所を選んで掘り進めていることに感動しました。現代でも難しい地層の知識を持って彫りぬいている河原杢左エ門の知恵に感動しました。やはり「世界かんがい施設遺産」だけありますね。

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