[2022年6月号] 編集後記

 ウクライナへのロシアの軍事的侵攻は、100日を超え、首都キウイからロシア軍は撤退し、ウクライナ東部をめぐる攻防戦となり、膠着状態のようです。全体としてはロシア軍が東部の支配地域を拡大しているようですが、ウクライナが奪還しつつある地域もあるようです。情報が錯綜しています。

 とくにロシア軍及びプーチン大統領に関する西側の情報も、ロシアの情報も、まるでかみあっていません。おそらく、双方とも、一面の真実を語りつつも、その余は、希望的観測に過ぎないのではないかと思います。

 いつの紛争地、戦地にも、危険を省みず、命をかけて、事実を報道せんとするジャーナリストの存在があり、紛争地で命を落としたジャーナリストはたくさんいます。

 そのような人々が、事実を報道し、それを受け止めた人々が、国境を越えて、停戦を求める声を挙げることで、相互に敵対してきた国が、自国の疲弊とともに、停戦に動き出すという歴史であったように思います。先のアフガニスタンの米軍撤退もそうです。

 今は、双方の声は、大きく食い違っているように見えます。私たちはロシア国民の圧倒的多数がプーチンを支持しているとの報道に接していますが、国境を越えた市民の声が、ロシア国民の有識者には、密かに届いているようです。その声が、夫や息子を戦地に送っている妻や母親に届くとき、非戦の声が高まるに違いありません。 

 私たちに何ができるか?具体的な行為は、見当たりませんが、ウクライナ国民を支援することは、当然としても、ロシア国民に向けての和平の声を届ける方法がないものかと思います。

 他方、この戦争に乗じて、主要な政治家や大手メデイアが、核武装まで論じる動きは、ロシア、中国、北朝鮮を刺激するだけではないかと思います。日本の安全保障政策は、もっと多面的に多くの国民を含めた議論が必要だと思います。大事なことは、意見の異なる人の相互の真摯な意見交換の場を設けることです。メデイアはそのことにもっと意を注いでいただきたい。右と左に分断されたままでは、多くの国民は取り残され、国民的合意はできません。                                                                                                                                                                                                                                                                                                               




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