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[2022年10月号] 編集後記

編集後記


 安倍元総理が銃撃され死去しました。その国葬が、世論を二分して、9月27日催されました。岸田総理の国葬決断が粗略だったため、幾つもの問題点を露呈し、誰のため、何のための国葬か、分らなくなったという印象です。

 私は、このような世論が分断される傾向は、世界的でもあり、民族、宗教、貧富格差の対立が、テロ、暴動、内戦を惹起し、議会制民主主義が成り立たない時代になるのではないかとの危惧を抱きます。

 安倍元総理は、しばしば丁寧に説明すると言いながら、同じことを繰り返しただけでした。野党が追及すると、同じ質問だから同じ答えだと嘯きました。これを、前総理も、現岸田総理も、踏襲しています。

 私は、熟議の民主主義を提唱します。どんなに対立しても、目標が同じなら、双方が妥協し大同小異に付いて、合意を形成することです。互いに相手を尊重する気持ちがあれば、熟議の末合意することはできるはずです。相手を侮っては、熟議はできません。

また、金持ち喧嘩せずという気持ちが必要です。強者と弱者が合意するには、強者が先に譲歩することです。強者が力で押し切ろうとすれば、合意はできません。

こんなことは、歴史を見れば明らかです。どれほど失敗の歴史を繰り返し、多くの死者を出してきたことか。

 今ロシアのウクライナ侵攻が、核戦争を若起しかねません。欧米が、ロシアを潰そうなどと思わず、ウクライナを含めて、第三者を仲介させ、合意点をさぐることです。その場合大事なことは、為政者の面子や既得権擁護ではなく、住民の生命財産を守ることです。

岸田総理も、「聞く耳」があれば、安倍総理に相応しい葬儀ができたものを。

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