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[2025年8月号] 図書館と書店の連携は?


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 図書館と書店の連携は?


 熊本市議会に、熊本市立図書館の書籍購入に関する請願がなされ、議会で採択されました。

請願の趣旨は、①「書籍購入業務」と「購入書籍への装備作業」とを分けて入札してほしい。②地域書店からの書籍購入は「再販売価格(定価)」で購入してほしい。③購入した図書の装備作業は、地域の福祉施設へ業務委託してほしい。 とのことです。


 今地域の書店は不況で喘いでいます。菊池でも、今年6月TUTAYAが閉店撤退しました。

熊本市内では、明治からの由緒ある「長崎書店」(新町店)が閉店しました。

 国も書店支援政策を公表し、書店関係者の意見を求めています。

その苦境を打開する動きとして、熊本市民から、熊本市立図書館に議会請願がなされたのです。


 その意味を少し紹介します。

図書館から本を借りれば、バーコードやICタグが付いています。①「購入図書への装着作業」とは、そのバーコードやICタグを付ける作業などで、入札では、その作業も一体のものとして、入札されます。それは、TRC(図書館流通センター)や紀伊国屋書店のような大手の総合図書館支援企業ではできても、地域書店では大層な負担になり入札に参加できません。それを、地元書店が入札参加できるように「図書購入業務」と「購入図書の装着作業」を別々に入札してほしいというものです。②本の定価は、「再販売価格」として、全国一律ですが、図書館の購入価格は、例外的に定価以下で購入できます。TRCのような大手の書籍販売できる企業はともかく、地域の零細な書店は利益幅が少なく図書館との取引はできません。

③「購入図書への装着作業」は、書店から地域の福祉施設に業務委託することができます。

それは障害者の雇用と福祉につながります。

このように、熊本市立図書館への請願は、地場の零細企業も、図書館との取引ができるような入札システムの改善を要望しているのです。

熊本市は、請願採択を受けて、関係担当課で現在協議中とのことです。


菊池市内は、三木誠文堂、大塚書店、3店舗が残っているだけですが、TUTAYAが抜けた穴を埋めるような規模には及びません。

菊池にても、地元書店を支援する取組ができないものか、菊池市に検討していただきたいものです。

(参考)

理由熊本市立図書館の書籍購入方法に関する請願

受理日 令和06年11月29日 付託委員会 教育市民 付託日 令和06年12月11日 議決結果 議決日令和06年12月19日 議決結果:採択

紹介議員 以下略

 主旨1,「書籍購入業務」と「購入書籍への装備作業」は切り分けて、別々の契約として頂くことをお願い致します。

 主旨2,書籍購入は、地域書店を優先し、地域経済への貢献を図るとともに、出版社が定めた再販売価格(定価)での購入をお願いします。

 主旨3,購入した図書の装備作業については、地域の福祉施設への業務委託を積極的に推進し、障害者雇用促進や地域福祉の向上に貢献できるよう努めて戴くことをお願いします。

 理由1,2,3 略

                          文責 井藤和俊

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