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[2026年02月号] 東海大学農学部視察研修(1月20日)報告

東海大学農学部キャンパス全景図パネル
東海大学農学部キャンパス全景図パネル

 一昨年第一回寄合カフェで、東海大学名誉教授(現 図書館友の会代表)村田達郎氏による稲・米に関わる農業講話をしていただいたところ、参加者から、農業の現状をも少し詳しく知りたいとの声がありました。

 その声に応えたいとして、今回1月20日東海大学農学部の視察研修を企画しました。

 当日は、村田代表の案内で、大学図書館、食品加工場を見学し、昼食のあと、昆虫標本について村田浩平教授の説明を受け、屋外の農場、牧場見学ののち農業機械を見学しました。

各研究室で学生や大学院生が実験している姿を、ガラス越しでみながら、最後大講義室で、村田代表の食糧問題の講話を聞いて、散会しました。

たいへん有意義な研修でした。

 以下参加者からの報告(米村達郎氏、坂本敏正氏)及び写真(中原宏隆氏 撮影)です。

                                (文責 井藤和俊)

     東海大学農学部視察研修記      米村 達郎

東海大学農学部臨空キャンパス
東海大学農学部臨空キャンパス

 あの熊本地震から10年。甚大な被害を受けた学舎は、阿蘇黒川から益城町へと移転して3年前に開校しました。「臨空キャンパス」と同時に総ガラス張りと言っても過言ではない開放された学舎でした。

 最初に目にした図書館はどこからでも入館できるブースです。専門雑誌はもとより生徒の自由な写真が配架されています。志半ばで落命された3名の学生への想いを詠った松前学長の言葉には胸を打たれました。

図書館ギャラリー
図書館ギャラリー









研究棟では、最新の分析器がズラリと並び培養室での研究も見せて頂きました。

食品加工場では肉、農産、乳の加工を見学し、ベーコンの試食もさせて頂きました。

この加工技術が業者へ伝授され転倒に並んでいるとのことでした。

食品加工教育実習棟案内パネル
食品加工教育実習棟案内パネル
食品加工場内でベーコン試食
食品加工場内でベーコン試食





 昼食は学生と共に、カレーライス、うどん、チャンポン等自分の好みの料理を頂き満足でした。

さすが学生相手の食堂です。

値段は格安!因みにカレー300円

学生食堂で昼食 値段は学割で安かった!
学生食堂で昼食 値段は学割で安かった!

午後からは、村田浩平教授から「世界の昆虫標本」の説明を聞き、参加者からは「最近ニーニー蝉が少なくなった」「近隣に住む蜘蛛の種類が変った」等の質問があり、地球温暖化の影響を感じながら昆虫ワールドに引き込まれました。

標本数は九州で三番目という昆虫標本パネル この標本の中には、既に絶滅した昆虫もあるそうです。
標本数は九州で三番目という昆虫標本パネル この標本の中には、既に絶滅した昆虫もあるそうです。

3学科(農学科、動物化学科、食生命科学科)の研究室を外から見学し、牧場での飼育状況を緩衝地帯から見学し、馬術部の馬を拝見。農場見学では、学生の本人専用の実習圃場。

そして農業機械倉庫の大型機械の種類の多さにびっくりしました。

大型農業機械 種類の多さに驚きます
大型農業機械 種類の多さに驚きます

     東海大学農学部研修を終えて         坂本 敏正

大講義室で村田達郎代表(東海大学名誉教授)の講話を聞く 
大講義室で村田達郎代表(東海大学名誉教授)の講話を聞く 

 阿蘇の地にあった東海大学農学部は、熊本地震で被災した後、益城町の広大な土地(熊本空港の隣接地)に移転し、創造的復興を遂げて前進している。

 図書館友の会代表村田達郎氏は、1980年農学部開設と同時に、研究者・教員として赴任し、のちに教授となって70歳の定年まで勤務され、多くの人材を育てられた。

 今回の研修は、村田氏の案内で新しいキャンパス内を見学させてもらうという企画で、期待いっぱいで参加した。

 見学しながら感じたのは、その場で説明される方達の、言葉や態度の端々から、東海大学農学部において、村田氏がどのような存在だったかという事が如実に伝わってきたということだった。

 研修会の締め括りとして、村田氏は「生産者と共に消費者にも考えて欲しい食の現状と未来」について話された。

 日本の食糧自給率は、38%と低く、外国からの輸入に頼らざるを得ない。農業就業人口も、かってなく減少し後継者難に陥っている。

 食糧自給率向上と後継者対策は、喫緊の課題であり、しかも今後も外国から食糧輸入をし続けられるのかどうか、それも疑問である・・・と、問題点を投げかけられた。

 例として、穀物の生産と水との関係を話されたが、全く同感である。

 日本は、トウモロコシや大豆、牛肉、豚肉等々大量に輸入しているが、これらを生産するには、大量の水を必要としている。従って日本は、大量の水を輸入していることにも繋がっている事を理解しなければならない。(バーチャルウオーターの概念)

 さて、その水であるが、世界第4位の中国の黄河は、一年のうち2か月以上も海まで達していない状態、「断流」と言う異変が起きている。中央アジアのアラブ海は、かって琵琶湖の百倍近い面積だったのが、最近では半分以下に減少し、やがては消滅の事態さえ危惧されている。

 地下水位の低下も、各国で問題になっている。黄河下流域やインドの北西部、米国も中西部の穀倉地帯で、毎年1~3mの低下がみられるとの事。

 これらを考えると、日本はいつまで輸入に頼れるかわからない。消費者を含めて日本人全体が真剣に考えなければ大変なことになると。

 村田氏の投げかけられた問題・問題点は、私自身も常日頃危惧を抱いていたことと重なり、全く同感することばかりだった。

 最後にひとつ。キャンパスの至ところにあるプレートに、村田氏の揮毫が見られてとても誇らしく思ったことを付け加えたい。












 
 
 

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